ドッグフーディングの結果
~デジタル学園祭を添えて~

知らないおばちゃんがめっちゃアドバイスくれた話

tanahiro2010 / 2026.10.10

今日は知らないおばちゃんに
設計を壊された話をします

01. 僕が作っているもの

E.D.I.T.H(自称)

ARグラスをかけると
相手の顔の上に名前が出てくるやつ
名前は某映画のアレから拝借しました

見える景色はこんな感じ

顔の上にネームタグとプロフィールが表示されている様子
カメラが顔を認識して、ネームタグとプロフィールを重ねて表示します

スマートグラスが届きません

理想はARスマートグラス、現実はノートパソコン
ARどこいった
発送通知はいまだに来ていません

02. デジタル学園祭にて

当初の作戦

  • デジタル学園祭の来場者に片っ端から試してもらう
  • 来場者はほぼ大学生か社会人、でも技術の話なら仲良くなれるはず
  • 我ながら完璧な作戦でした
このあと、完璧ではないことが判明します

知らないおばちゃんが
現れました

  • 周りは大学生と社会人ばかりなのに、明らかに別枠です
  • なぜか僕のブースにだけ興味津々です
  • そして怒涛のアドバイスが始まりました

もらったアドバイス

名前が見えるだけじゃ弱くない?

その人のプロフィールとか、どんな人か分かるようにした方がいいんじゃない?

てかそもそもパソコンじゃ意味ないぜよ

そのソフト、もっとUXを
考えた方がいいんじゃない?

— 知らないおばちゃん

返す言葉がありませんでした

  • 名前さえ見えれば完成だと思っていました
  • でも体験のことは、一度も考えたことがなかったです
  • 知らないおばちゃんに急所を突かれました

03. UXを考えてみた

名前だけ分かれば解決するのか

  • 「あれ、この人誰だっけ?」
  • 「前に話した気がするけど、何話したっけ?」
  • 「名前は分かるけど、どういう人だったっけ?」
名前を思い出せても、会話は始まりません

つまりこういうことです

名前を覚えることと
人を覚えることは違う

昨日話した内容、全部言えますか

さっきの会話
昨日の会話
先週の会話
そもそも人は、会話しながらメモを取りません

議事録機能を作り始めました

会話を録音
→
文字起こし
→
話題ごとに分類
→
Markdownで保存
録音と記録は、相手の同意を得た場合だけ行います

こんな形で残ります

## 2026-10-10 デジタル学園祭 / おばちゃん

### もらったアドバイス
- 名前だけでは弱い
- プロフィールも出した方がいい

### 次にやること
- UXを考え直す
分類精度はお察しください(絶賛改善中です)

まだ足りませんでした

  • 久しぶりに会った人の名前を思い出したい
  • そもそも、その人を登録したかどうかを覚えていません
  • 登録した人を一覧で見られないのは不便です
あれ、これもUXの問題では?

名前一覧機能も作り始めました

やりたいこと

  • 登録した人を一覧で見返せる
  • プロフィールと過去の会話もまとめて確認できる
  • 会う前に相手を思い出せる

いま困っていること

  • アカウント機能がまだありません
  • 他の利用者の登録情報まで見えてしまいます
  • さすがにこのままでは公開できません
認証とアクセス制御を実装中です

04. 気づいたこと

作りながら分かったこと

「情報を表示すること」と
「コミュニケーションを助けること」は違う
名前が分かっても相手を知らなければ会話は続かないし、
話した内容が残っていても必要なときに出てこなければ意味がありません

E.D.I.T.Hが目指すもの

当初いま
見せるもの名前名前・プロフィール・過去の会話
解きたい課題顔と名前が一致しない相手のことを思い出せない
ゴール表示したら終わり次の会話につながる
人を覚えるツールから、人とのつながりを支えるツールへ

課題はまだ山積みです

  • スマートグラスが届きません
  • 議事録の分類精度が低いです
  • アカウント機能がありません
  • 個人情報の管理方針が決まっていません
  • そもそも本当に使いやすいのか、まだ分かりません
というか、まだスマートグラスで動いてすらいません

今回の学び

  • 自分が便利だと思う機能と、ユーザーが必要とする機能は違いました
  • 開発者はどうしても「何を実装するか」から考えてしまいます
  • 本当に大事なのは「ユーザーがどう使うか」でした

UXは画面の中だけの話じゃない

使う前と後まで含めた、体験そのものでした

最後に

  • 正直、名前が表示されれば完成だと思っていました
  • 他人の視点を入れた途端、自分では気づけなかった課題が次々出てきました
  • 自分の作ったものを、自分だけで評価してはいけない

ありがとう
名も知らぬおばちゃん

Thank you!

おばちゃんの目撃情報、お待ちしています